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今回ご紹介するエリアは、南城市の東エリア。神の島と呼ばれる「久高島」への玄関港「安座真港」があるエリアです。世界文化遺産に登録された「斎場御嶽」や、南城市のお土産が手に入る「南城市地域物産館」から歩いて訪れることのできる集落です。今回はこのエリアをまとめた「あざマップ」から、「山コース」を、「あざま共同売店」を営む藤原明美さんのガイドで巡りました。

Azama Area Guide

地元案内人:藤原明美さん

安座真在住5年。
岡山県出身。2015年沖縄へ移住。南城市知念安座真にある「あざま共同売店」を運営し、地域と観光をつなぐ役割を担う。
あざま共同売店:https://www.facebook.com/azamabaiten

まずは土地へのご挨拶。古から受け継いだ、神々を祀る場。

南城市知念安座真。神の島と呼ばれる「久高島」を目前にしたエリアです。広々とした光景が広がる海岸から陸地を眺めると、急な斜面と岩肌が見える崖も。安座真は海側のエリアと、山側のエリアでまた違った表情を見せる地域です。今回は山のエリアを中心に、散策しました。あざま共同売店からすぐ近く、民家の隣ともいうべき場所に「産川(ウブガー)」と呼ばれる井戸があります。かつてはこの水が産湯として使われていました。

次に訪れたのは、国道331号線沿いから少し小道に入った場所にある「古墓(村番)」と呼ばれる場所。この墓は、かつてこの村を作った人たちのお墓として、今でも大切に守られています。

安座真の「産川(ウブガー)」。かつて産湯として使用されていた

また、この地域には、大神宮(うふぢちゅう)という身長が3メートルある大男が、120歳まで生きたいう伝説があります。この場所は、大神宮の墓に向けた遥拝所にもなっています。

次に訪れたのは「安座真の神アサギ」。安座真の神行事はすべてここから始まります。祭壇は集落の方達によって、丁寧に管理されており、凛とした清々しい空気感が漂います。
写真には写っていませんが、左側に「火の神」、そして大きな祭壇には「ムラ神(村の神)」、「大神宮(伝説の大男)」、「サイハ神(斎場御嶽の神)」が祀られ、さらにその右には「弥勒神」が祀られています。

安座真では、先祖の霊を供養し五穀豊穣などを願う「ヌーバレー」と呼ばれる伝統行事が行なわれています。毎年旧盆最終日の翌日に、弥勒神を先頭に、三線や太鼓を鳴らしながら集落を練り歩き、公民館や広場などで演舞などの余興をします。こうした行事は安座真地域では200年以上、大切に受け継がれているものです。

安座真の伝統行事「ヌーバレー」のスタート地。今でも、だれもが自由に拝むことができるよう、管理されている。

私も「ヌーバレー」の道ジュネーに参加していますよ。
地域の大切な行事です。

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歩くスピードで体感する自然豊かな集落めぐり。

集落を散策する際には、周辺の花や植物にも注目してみましょう。拝所と呼ばれる神聖な場所に、根本の形状がちょっと変わった木がありますね。「サキシマスオウノキ」と言います。地域によっては祭祀場などに植えられ、神木として大切にされてきました。実はまるでウルトラマンの顔のようにも見えますね。集落に彩りを添えるブーゲンビレアも、風にそよぎ、美しく咲いています。古民家で昼寝する猫や、ヤギの姿も。カメラを持って散歩するのも楽しいですね。

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神の島「久高島」をのぞむ海岸線を散策。

国道の反対側、海のエリアにやってきました。目の前に見えるのが久高島です。琉球を作ったアマミキヨという神が久高島に降り立ち沖縄の国づくりを始めたという伝説が伝わる「神の島」です。

「龍宮神」は近代にできたものですが、海での安全を祈るために作られた祠です。海岸線の住宅には、安座真の石職人が作った個性的な石獅子の姿も。少し風化してしまっていますが、その表情もなんだか穏やかですね。

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「あざマップ」を片手に集落を散策してみよう

今回の安座真エリアの散策ルートは、「あざま共同売店」で入手できる「あざマップ」に記載があります。店舗の外壁には、地域の方とワークショップ形式で塗った、安座真の魅力がひとつひとつ描かれています。
事前に依頼すると、地域の方によるガイドもお願いできるようです。地域のことをよく知る人の説明で、周囲を散策すると、車で通りすぎるだけでは見つけられない、土地の魅力に触れることができます。今回巡った「山コース」以外にも「海コース」もあるので、是非みなさんも、安座真エリアの周辺散策を楽しんでくださいね。

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